はじめに
先日のOSC名古屋2017 にて、 OpenStreetMap のセッションを聞いてきました。 で、このセッション中に、地図が自由に編集できますよ、という話がありました。 自由にというとちょっと語弊がありますね。OpenStreetMap は
OpenStreetMap(OSM)は、道路地図などの地理情報データを誰でも利用できるよう、フリーの地理情報データを作成することを目的としたプロジェクトです。誰でも自由に参加して、誰でも自由に編集でき、誰でも自由に利用する事が出来ます。
OpenStreetMap 日本語サイト より引用
というもので、自分が知っている地域の情報が地図に反映されていない場合は、それを反映することができますよ、といったほうがいいかと思います。
ということで、 OpenStreetMap の地図を編集した話をメモしておきたいと思います。
ちなみに、OpenStreetMap なんて知らねーぜ、という方も多いかと思いますが、実は、Facebookの場所の地図表示はこの OpenStreetMap を使っています(地図のどこか下のほうかな?にクレジットがあります)。なので、知らず知らずのうちに使っていることも多いかもですよ。
アカウントの取得
地図を編集するなら、まずアカウントを取得する必要があります。 OpenStreetMapのページを開いて、『地図を編集』を押します。 アカウントを持っていなければ、『今すぐ登録』で登録します。 登録には、有効なメールアドレスとパスワード、表示名を入力します。
登録すると確認メールが来るので、問題なければメール中のリンクをクリックすればOKです。
チュートリアル
ログインすると、下記の様な画面が表示されます。
初めてなので、チュートリアルをやってみました。 チュートリアルでは、場所(ポイント)の指定方法、ライン(道路など)の指定方法、エリア(建物など)の指定方法、を教えてくれます。 いずれも、直感的な操作なので、すぐにわかる事かと思います。
ま、チュートリアルの詳細は紹介するよりも、実際にやってみてもらうほうがよくわかると思いますので、割愛します。
ただ、残念ながら、ポイントの説明までは日本語なのですが、エリアとラインの説明が英語でした。そんなに難しくないので、ポイントをやってみれば、エリアとラインのチュートリアルもなんなくこなせるかと思います。
地図を編集
さて、実際に地図を編集してみましょう。 OpenStreetMapにログインした状態だと、画面上部の『編集』ボタンをクリックすることでそのまま編集ができます。
編集画面では、上空からの画像(衛星写真?航空写真?)の上に、登録済みの地物(先ほどのポイント、ライン、エリア)が重ねて表示されています。
伊勢近辺の方ならわかりますが、上記の画像でも ダイムスタジアム伊勢(以前は、倉田山公園野球場)や最古の厄除観音で知られる松尾観音寺といった、超メジャーな場所ですらまだ登録されていません。 最初に登録すれば、登録者としての名前が一生(どころかOpeNStreetMapがある限りずっと)残るので、これは登録しない手はありません。
ということで、私が登録してしまいます。 登録すると、こんな感じです。
上空からの写真だと、伊勢市の消防本部・防災センターが建設中のようで、敷地がよくわからかったので、ポイントとして登録しています。 この状態だと、まだ正式に登録されていません。画面上部の『保存』ボタンを押すと、
のように、登録時の情報入力画面が表示されますので、適切なコメントを記入してから、『アップロード』を押します。 問題がなければ、データがアップロードされます。アップロード完了後、わりとすぐに反映されます(審査とかないので)。
これ、編集しだすと、『あ、ここの神社がない。よし、登録してしまえ。』とか『ここの川岸の形が違ってる。よし、なおしてやれ。』とか、簡単に編集できるので、結構くせになりそうです。
最後に
今回地図を編集してみようかな、と思い立ったきっかけは、OSM名古屋2017で聞いたのもあるのですが、たまたま自分の実家近辺を見たときに、近所の目印となるようなものが全くなかったためです。まあ、田舎だから仕方ないのですが、せっかくその場所に関する情報をもっていて、OpenStreetMapというものも知っているので、登録しない手はない、と思い立った次第です。
あと、普段は、OpenStreetMap を使ってばかりですが、一度昔々に地図作成ってどうなんだろうか?と思って、OpenStreetMap系の話を聞いたときは、(その時の話の主旨をよくわかってなかったのもあるかもしれませんが)GPSロガーが必要だったような印象を受けて、これは敷居高いな、と思った印象がありました。
でも、今回試して上空からの写真を元に、気軽に地図を編集できるので、これはやらない手はない、という印象でした。 登録したものが間違っていたらどうしよう、とかは気にせず、間違っていたら誰かが直してくれるはずなので、気にせずいきましょう。
少しでも、興味があれば、ぜひ試してみることをお勧めします。
ちなみに、上記の地図編集は、iDというエディタをブラウザ上で使った場合の地図編集となるようです。OpenStreetMapの地図編集は、これも上記の方法一通りというのではなく、JOSMという上級者向け(?)のツールなどもあるようです(こっちはまだ試せてません)。
地図編集するほどではない方に
あと、今回初めて知ったのですが、 OpenStreetMap の画面から、修正要望のようなメモを残す機能があります。
画面右端の列の吹き出しようなアイコンをクリックすると、
のようなメモ編集蘭が表示されます。
これは、自分で修正するほどではないけど、『こうしてほしい』、とか、『ここ間違ってるよ』いったような要望を伝えることができる機能のようです。 便利なのが、アカウントがなくてもメモを残すことができます。もちろん、アカウントでのログインがあれば、その人に紐づいたメモになります。
気になることがあるけど、地図を編集するほどではない、とか、アカウント作るのなんかいやだ、という場合、こういう機能を利用するのもありかと思います。