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プログラマーのメモ書き

伊勢在住のプログラマーが気になることを気ままにメモったブログです

QNAP TS-251+ の設定(UPSおよび他NASとの連携)

NAS QNAP

昨年10月頃に購入した、 QNAP TS-251+ にやっとUPSをつないだので、その経緯をまとめてみました。

QNAP の NAS は USBでUPSを接続して、簡単に停電時の電源断などの設定ができます。このとき、自分をマスターにして、ネットワーク経由で他のNASをUPSと連動させることもできます。1台のUPSに複数の機器を接続しているときに有効ですね。ちなみに、他社製のNASでも類似の機能はよくあります。

なので、TS-251+ にUPSを繋げて、既存のNETGEARのReadyNASと連動させればいいんじゃないの?と簡単に考えて、設定したのですがこれがどうもうまくいきません。 久しぶりにドはまりしました。何とかして連携させるようにしたので、その顛末をまとめておきます。

の前に、やりたいことをまとめるとこうなります

同じUPSについないでいる2台のNASを連動させたい

  • UPS : APC ES 550G
  • QNAP TS-251+
  • NETGEAR ReadyNAS Ultra2

ところで、NAS の UPS 機能、自社シリーズしか対応していないというのが多いような印象ですが、これなんとかならないですかね? > 各メーカーさん

NUTについて

ReadyNAS (Ultra2) は古い機種なので、同じようなことで悩んでいる先人がきっといるはず、ということで、ググってみると、一応それなりに情報が出てきました。 基本的には、QNAP も ReadyNAS も NUT (Network UPS Tools) というのを元に、これらの機能を実現しているようです。NUT自体はオープンソースのようです(ライセンスGPL2、こちらで言及)。

なので、NUTの設定さえなんとかなれば、なんとかなるんじゃないかという甘い期待を持ちつつ、いろいろと調べていきました。

実現方法

どちらのNASも一方をマスターにして、その他のNASをスレーブ(ネットワーク経由でUPSを監視)として動作させることができます。 結論からすると、今回の場合、最終的に実現したのは、

  • QNAP : master
  • ReadyNas : slave

として動作させることでした。

基本的な設定方法としては、

http://www.ryanbibbey.com/2014/10/26/setup-nas-remote-ups-monitoring/

https://community.netgear.com/t5/New-to-ReadyNAS/Duo-V2-Remote-UPS-monitoring-sorted-v-5-3-7/td-p/862527

に従っています。

QNAP 側の設定

まず、UPSを TS-251+ に接続します。 この状態で、NASにログインすると、外部機器が接続されました』というダイアログが表示されます。

f:id:junichim:20170224112426p:plain

『外部デバイス設定を表示する』を選択するとUPSの設定画面が表示されます。 正しく接続できていれば、画面下部に、UPSのバッテリー残量などの情報が表示されます。

f:id:junichim:20170224102228p:plain

表示されていない場合は、接続に問題ないか、TS-251+ で使えるUPSかどうか、などを調べてみてください。

まずは、TS-251+ 側でUPSを設定します。

f:id:junichim:20170224102900p:plain

このとき、必ず『ネットワークUPSサポートを有効にする』にチェックを入れて、通知先になるNAS(スレーブとして動作するReadyNAS)のIPアドレスを入力しておきます(ちょっと面倒ですが、GUIからは、個別のIPアドレスでの入力になります)。

次に、SSH経由でログインします。NUT関係の設定は、 /etc/config/ups にあります。 upsd.users ファイルを開き、masterに接続する際のユーザー情報を修正します。

[admin]
                password = 123456
                allowfrom = localhost
                actions = SET
                instcmds = ALL
                upsmon master           # or upsmon slave

とある、allowfromを

                allowfrom = ALL

のように、ローカルホスト外からでも接続できるように変更しておきます。

設定を変更したら、

upsd -c reload

として、変更後の設定を読み込ませておきます。

ReadyNAS (Ultra2) 側の設定

まず、SSHでログインします。

ReadyNAS のNUT関係の設定は、 /etc/nut にあります。 upsmon.conf ファイルを開き

MONITOR UPS@localhost 1 monuser pass master

の行を

MONITOR qnapups@ts-251+のIPアドレス 1 admin 123456 slave

と変更します。

『qnapups』がUPS名で、QNAPの /etc/config/ups/ups.conf で定義されている名前になります。 『admin 123456』がネットワーク経由で接続する際のユーザー名とパスワードで、QNAP の /etc/config/ups/upsd.users で定義されています。

QNAP側のUPSの機能として、これらの名前を変更することができないようです。なお、ReadyNAS側は、UPS名が UPS で固定です。これが、メーカー間の連動ができない一因ですかね。

次に、 /etc/init.d/readynas_startup を開いて

if [ "$ENABLE_REMOTE_UPS" = "1" ]; then
  if [ -s /etc/frontview/ups.conf ]; then              
    . /etc/frontview/ups.conf                          
    UPSID="`upsc UPS@$UPS_SERVER 2>$DBG|awk -F': ' '/ups.mfr:|ups.model:/ { if($1==\"ups.mfr\") printf $2 \" \"; else print $2; }'`"
    if /sbin/upsmon -p &>$DBG; then                                                                                      
      echo "${UPSID}!!OK" >/var/log/frontview/ups.log
    else                                             
      echo "${UPSID}!!FAIL" >/var/log/frontview/ups.log
    fi                                                 
  else                              
    echo "Unknown UPS!!FAIL" >/var/log/frontview/ups.log
  fi                                                    
fi                    

の部分を

if [ "$ENABLE_REMOTE_UPS" = "1" ]; then
  if [ -s /etc/frontview/ups.conf ]; then              
    . /etc/frontview/ups.conf                          
    # change for qnap nas    
    #UPSID="`upsc UPS@$UPS_SERVER 2>$DBG|awk -F': ' '/ups.mfr:|ups.model:/ { if($1==\"ups.mfr\") printf $2 \" \"; else print $2; }'`"
    UPS=`awk '/^MONITOR/ { print $2 }' /etc/nut/upsmon.conf`                                                                         
    UPSID="`upsc $UPS 2>$DBG|awk -F': ' '/ups.mfr:|ups.model:/ { if($1==\"ups.mfr\") printf $2 \" \"; else print $2; }'`"
    if /sbin/upsmon -p &>$DBG; then                                                                                      
      echo "${UPSID}!!OK" >/var/log/frontview/ups.log
    else                                             
      echo "${UPSID}!!FAIL" >/var/log/frontview/ups.log
    fi                                                 
  else                              
    echo "Unknown UPS!!FAIL" >/var/log/frontview/ups.log
  fi                                                    
fi                    

と変更します。

(たぶん)ReadyNAS起動時に、 upsc を使って、接続先となるUPSの情報を取得して、/var/log/frontview/ups.log に書き込んでいる処理になります。 この際に、UPS名が固定だったのを、設定ファイルの内容を反映するようにしました。

このままでは、リモートUPSの設定が有効ではないので、 /etc/default/services を開いて

ENABLE_REMOTE_UPS=0

ENABLE_REMOTE_UPS=1

と変更します。 また、 /etc/frontview/ups.conf を開いて

UPS_SERVER= ts-251+のIPアドレス

と、リモートUPSサーバーのIPアドレスを指定しておきます(upsmon.conf のIPアドレスと同じです)。 なお、下記設定ファイル

  • /etc/nut/upsmon.conf
  • /etc/default/services
  • /etc/frontview/ups.conf

は管理画面から設定を行うと書き換えられるので、その点には注意してください。

ここまで、設定したらいったん再起動します。 設定に問題がなければ、ReadyNAS の管理画面にログインすると UPS のアイコンがグリーンに点灯していると思います(マウスを重ねるとバッテリー残量などの情報も見れます)。

ここまでくれば、最後は動作テストです。 UPSの電源ケーブルを抜いて、しばらく待つと、TS-251+, ReadyNAS Ultra ともにシャットダウンしました。問題ないようですね。

実は、現在手元にあるNASだと、最初に示したリンク先の設定方法(/etc/init.d/ups-monitor を使う方法)では、GUIのアイコンにUPSの情報が反映されませんでした。 一連の動作を見ていたら、/var/log/frontview/ups.log が正しく作られないようです。 詳細なところは不明だったのですが、上記の readynas_startup スクリプト中に ups.log を作成するところがあったので、ここを修正したら、動くようになったという次第です。

(参考)うまくいかなかった方法など

上記とは逆に、

  • QNAP : slave
  • ReadyNAS : master

で構成することも考えられます。ネット上にもいくつか参考となる情報があり、

https://forum.qnap.com/viewtopic.php?t=81908 https://forum.qnap.com/viewtopic.php?f=182&t=60166

上記の方法でやろうとしたのですが、今のReadyNAS には、dummy-ups ドライバが入っていなくて断念しました。

nasxxx:/etc/nut# ls /lib/nut/
hidups  newhidups  snmp-ups  usbhid-ups
nasxxx:/etc/nut# 

なお、dummy-ups ドライバーを使う場合は、下記の様に起動に失敗するときがあるそうです。

http://serverfault.com/questions/655797/nut-ups-dummy-driver-in-repeater-mode-for-synology-nas

次善の方法として、upsutilを切って、upsmonで起動する というのも試しました。 upsmonを起動できるとあるので、upsutil をkill後起動してみたが、 いつの間にやら、upsutilのプロセスが立ち上がってました。

https://xn3.wiki/qnap/qnap-upsmon http://www.mtom.cz/url/Linux/QNAP+a+NUT

あと、upsmonについては起動できているようで、マスター側(ReadyNAS側)のログに接続成功が出ていたのですが、QNAP側のGUIにはUPSのステータスなどが表示されませんでした。 ということで、この方法は断念しました。

なお、参考までに、upsutilをapcupsdに入れ替える記事というのがあったので、

http://itarou.blogspot.jp/2010/05/ts-419papcupsd.html

これを参考にして、 upsutil を upsmon に入れ替えれば実現できるかもしれません(やってないのでわかりませんが)。

その他にも、TS-251+ では docker/vm が動かせるので、 USB パススルーを使って仮想マシン側にUPSを管理さえればいいんじゃないか、とも思ったのですが、どうもうまくUSB(UPS)のパススルーが設定できなかったので実現できませんでした。

(参考)バージョンなど

QNAP TS-251+ NUT 2.6.5 Readynas Ultra2 NUT 2.0.5

ReadyNas 側の設定内容

  • 設定ファイルの場所:/etc/nut
  • UPS名 (ups.confのセクション名): UPS
  • ユーザー定義 (upsd.users) : monuser, pass

QNAP側の設定内容

  • 設定ファイルの場所:/etc/config/ups
  • UPS名 (ups.confのセクション名): qnapups
  • ユーザー定義 (upsd.users) : admin, 123456

wget https エラーへの対応

NAS ツール

先日書いた

blog.mori-soft.com

の作業を行っている際に、ルータを再起動しました。ま、固定IPではないので、当然割り当てられているグローバルIPアドレスが変わってしまいます。 いまの環境では、AWS上においてある開発作業用のサーバーは自宅からしかアクセスしないので、IPアドレスで制限をかけています。設定時の記事は下記になります。

blog.mori-soft.com

このサーバーにアクセスしようとしたら、なぜかできません。よくあるタイムラグかな?と思い、調べてみると自宅のIPアドレスをddnsで更新しているのが失敗しているようです。

blog.mori-soft.com

(上記記事を書いたときは、ReadyNas Duo で動作させてましたが、 今は Readynas Ultra2 で動かしています)

原因

なんでだろうと思い、調べてみると、どうも中間証明書がないことが原因のようです。 ブラウザ(Windows10, Firefox)で更新用のページにアクセスすると、問題なく表示できます。この状態で証明書を表示すると、中間証明書を使っていることが分かりました。

f:id:junichim:20170110132238p:plain

以前の状態はわからないのですが、どうもこれが怪しそうです。ちょっとネットを調べてみると、wgetの場合、中間証明書は自分で指定しないといけないようです。

ということで、 RapidSSL の中間証明書をダウンロードして、設定してみます。調べてみると、こちらから入手できるようです。

www.geotrust.co.jp

このSHA-2(SHA-256)の証明書の部分をファイル(下記では、RapidSSL_SHA256.pem というファイル)に保存して、wgetで指定してみます。

ultra2:~/ddns/# wget --ca-certificate=RapidSSL_SHA256.pem -O - 'https://ieserver.net/cgi-bin/dip.cgi'
--2017-01-10 13:16:50--  https://ieserver.net/cgi-bin/dip.cgi
Resolving ieserver.net... 61.197.187.238
Connecting to ieserver.net|61.197.187.238|:443... connected.
HTTP request sent, awaiting response... 200 OK
Length: unspecified [text/html]
Saving to: `STDOUT'

(以下、略)

お、できました。やっぱり、中間証明書がないことが原因だったようです。 あとは、自動更新スクリプトでこのファイルを使うように指定して、問題解決となりました。

めでたし、めでたし。

オープンリゾルバ対策

ルータ

ネットワーク周りでちょっと調べ物をしていた時、オープンリゾルバ というキーワードが出てきました。 気になったので、調べてみると外部からアクセス可能な(再帰)DNSサーバーのことで、これを踏み台にして DDoS 攻撃を行うことがあるとのことです。

オープンリゾルバ(Open Resolver)に対する注意喚起 - JPNIC

で、この記事を読むと、ブロードバンドルータもオープンリゾルバになっている可能性がある、とのことでしたので、今更ですが対策を取りました。

まずは現状把握ということで、オープンリゾルバ確認サイトというのがあるので、それで状況をチェックします。

オープンリゾルバ確認サイト

オープンリゾルバ確認サイト公開のお知らせ

何も対策してないけど、大丈夫そうでした。

とはいえ気になったので、一応、ルータ (マイクロリサーチ NetGenesis MR-GL1000) のサポートページを見ると、オープンリゾルバ対策するにはファイアウォールのフィルタ設定を追加しろ、とあります。

DNSオープンリゾルバ対策につきまして|株式会社マイクロリサーチ

http://www.mrl.co.jp/support/nwginfo/firewall/doc/dns.html

あれ?大丈夫なんじゃないの? 気になったので、他のオープンリゾルバ確認サイトでもチェックしましたが、大丈夫そうです。

どういうことだろうか?

いろいろとネットを見ると、(他の機種ですが)ルータの設定によって、オープンリゾルバになる場合があるという記述がありました。 ひょっとしたら、これに該当するのかも?と思いましたが、残念ながら、マイクロリサーチのWebサイトでは情報を見つけられませんでした。

埒が明かないので、最終手段としてメーカーさんのサポートに電話してみたところ、現在の設定内容だと、オープンリゾルバにはなっていないとのことでした(たぶん、設定内容によっていろいろと条件があるのでしょうから、中途半端に書いて混乱するのは避けたいので、詳しくは割愛しておきます)。なるほど、それで確認サイトだと大丈夫と出てたのか、一安心。確認サイトを信頼して良かったようです。

将来、設定内容を変更した時に、この内容を忘れてるかもしれないので、(現時点では不要ですが)フィルタだけ設定しておきました。

QNAP TS-251+ メモリ増設しました

QNAP NAS

現在使用中の QNAP TS-251+ ですが、メモリ 2GB のモデルでした。 ちょっといろいろありまして、dockerを使おうと思い、それに先立ちメモリを増設することにしました。

基本的には、マニュアルを見て増設すればいいだけですが、ちょっとわかりにくかったので、メモ書きまとめておきます。

マニュアルは、下記のページより該当機種を選択してダウンロードします。

www.qnap.com

2ベイ、TS-251+を選択すると、

f:id:junichim:20161220184548p:plain

のような画面が表示されるので、『技術文書』を選択します。

f:id:junichim:20161220184800p:plain

日本語のマニュアルをダウンロードして、表示します。 マニュアルには、機種別のメモリの仕様、増設方法が詳しく載っているので、それに従います。

f:id:junichim:20161220185042p:plain

ということで、DDR3Lのメモリを購入しておきます。 今回は、これを買いました。

f:id:junichim:20161221104951j:plain

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88PC%E7%94%A8%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA-PC3L-12800-DDR3L-1600-1-5V%E4%B8%A1%E5%AF%BE%E5%BF%9C-W3N1600CM-4G/dp/B01L6OCIRG/ref=sr_1_2?s=computers&ie=UTF8&qid=1482285499&sr=1-2

4GB2枚で4000円台。安くなったもんですね。 ちなみに、TS-251+は仕様としてはメモリは最大8GBとなっているのですが、16GB(8GBx2)で認識したというネットの記事もチラホラ見かけました。でも、今回は勇気が無くてやめました。

さて、実際の作業です。 まずは、電源を抜いて、筐体裏面の2本のネジを外します。

f:id:junichim:20161221103016j:plain

次に、カバーをスライドさせて取るのですが、これが取れない。どうやっても、スライドできなかったので、もしやと思い、HDDを取り出そうとしたら、いとも簡単にスライドしました。最初から外しておくべきだったのかな?うまくいかないときは、試してみてください。

f:id:junichim:20161221101606j:plain

これが、スライドできたときの写真。電源ボタンがあるほうに基盤があり、HDDの入る側がカバーとなっており、これがスライドします。 スライドできたら、簡単にカバーが取り外せます。

カバーを取り外したら、ドライブベイを外します。まず、写真のように、ドライブベイを止めている4本のネジを外します。

f:id:junichim:20161221102051j:plain f:id:junichim:20161221102108j:plain

実はこれだけではドライブベイを外せません。この外し方がマニュアルと異なっているところです。 この筐体の場合、ドライブベイが、この写真のようにステーで背面とつながっています。

f:id:junichim:20161221103110j:plain

なので、背面中央のネジも外す必要があります。

f:id:junichim:20161221103048j:plain

横から見た写真でわかるように、ネジを外した後、コネクタを抜く必要があるので、少し力が必要です。

無事に外せるとこんな感じです。丸で囲ってあるところが、メモリスロットです。

f:id:junichim:20161221103519j:plain

入っていたのは、Transcend のメモリでした。 既に入っているメモリを抜いて、新しいメモリを指します。

あと、写真上部の2つ目のメモリスロットにメモリを指すのですが、こちらは、1枚目(最初からメモリが入っていたスロット)とは裏表反対にして入れないといけません(メモリの切り欠きでわかると思います)。 メモリスロットの上に、金具があるので、少し作業がしにくいですが、慎重に作業すればまあなんとかなりました。

f:id:junichim:20161221104015j:plain

無事に入るとこんな感じになります。2枚目のメモリスロットを拡大するとこんな感じです。

f:id:junichim:20161221104034j:plain

これで、作業は完了です。 あとは、逆の手順で元通り組み立てれば終わりです。一応、HDDは戻すときに、スロットを間違わないように注意しました。もし、間違ったらどうなるんだろうか?ひょっとしてRAIDの再構築が始まるのかな?恐ろしくて試せませんので、勇気のある方は(バックアップを取ってから)お試しください。

組み立て終わったら、電源を投入します。NASにログインしてステータスを表示すると、増設前が、

f:id:junichim:20161221105648j:plain

だったのが、増設後は、

f:id:junichim:20161221105657j:plain

となり、無事に8GB認識されました。 めでたしめでたし。

(参考) 増設時の手順で、マニュアルと違うところがありましたが、下記のサイトを参考にさせていただき、なんとか乗り切りました。

QNAP TS-251+にメモリを増設しよう – ブログ、くまさい。

Access -> SQL Server への移行 (2/2)

access SQL Server

さて、前記事でバックエンド側のテーブルを SQL Server に移行しました。SQL Server Management Studio で接続してテーブルを見てみると、特に問題なく移行できているように思えます。

次は、フロントエンド側のAccessから、この SQL Server に接続して今までと同じ操作ができるように整備します。

リンクテーブルの作成

まず初めに、今までバックエンドAccessファイルにあるテーブルに対してリンクテーブルを張っていたのを、 SQL Server 上のテーブルに張るように変更します。

フロントエンド側のAccessファイルを開き、既存のリンクテーブルを削除します。 次に、 SQL Server へのリンクテーブルを作成するのですが、Access の機能(メニューの『外部データ』→『ODBCデータベース』)を使うと、DSNを作らないといけません。今回はこのフロントエンドAccessファイルを複数人に配布して使うので、DSNを作成するのは(設定作業が増えるので)避けたいと思います。

ということで、今回は DSN-less 接続 というのを試しました。

DSN-less 接続

DSNを作成しなくても、リンクテーブルを作成する方法です。VBAを使い、接続文字列を自前で用意し、CreateTableDef メソッドでリンクテーブルを作成するという方法です。

https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/892490

http://vba-geek.jp/blog-entry-83.html

https://foolexp.wordpress.com/2012/06/14/access%E3%81%A7dns%E3%81%AA%E3%81%97%E3%81%A7odbc%E6%8E%A5%E7%B6%9A/

マイクロソフトさんのサイトにあるサンプルを改良して設定できるようにしました。ちなみに、下記の様な接続文字列を定義しました。

ODBC;DRIVER=SQL Server Native Client 11.0;SERVER=サーバー名;DATABASE=データベース名;UID=ユーザー名;PWD=パスワード

ドライバーとして SQL Server ではなく SQL Server native Client 11.0 を使っていますが、これは後述する理由のためです。

リンクテーブルが作成されて、移行時のデータが表示できれば問題なしです。

ドライバによる不具合

実は、最初はリンクテーブルを

ODBC;DRIVER=SQL Server;SERVER=サーバー名;DATABASE=データベース名;UID=ユーザー名;PWD=パスワード

としてドライバに SQL Server を使って設定していました。

当初はこれで問題なかったのですが、作業途中でサーバー名を変更することがあり、同じやり方でリンクテーブルを張りなおしたら、なぜか日付型のフィールドが文字型として認識されるという状態になってしまいました。何度リンクテーブルを張りなおしても改善されず、リンクテーブルなのでフィールドの型を変更することもできず困ってしまいました。

調べてみると、 SQL Server 側で新しい日付型 (datetime2)を使っているとき、ドライバが SQL Server だとこのような現象が発生するとのことでした。SSMAで移行する場合、Accessの日付型のフィールドが SQL Server 側で datetime2 にマッピングされているため発生した次第です。

解決方法は、 SQL Server Native Client 11.0 を使えばよいとのことです。

MS-Access sees SQL server's datetime2 fields as TEXT - Stack Overflow

SQL Server Native Client のインストール

で、実際に試してみると問題なく日付型として認識できました。

ただ、一点疑問が残るのは、なぜ、最初にリンクテーブルを張った際は正しく日付型を認識できていたのか?という点です。まあ、頑張って再現させても得るものはなさそうですし、とりあえず問題が解決したのでこれで良しとします。

調整

さて、リンクテーブルのリンク先が切り替わっただけなので、修正なしで使えるかと思いきや、あれこれエラーが発生します。 今回対応したもので覚えているのを書いておきます。

3622 エラーが表示される

フロントエンドAccessを開いて、適当なテーブルの中身を表示させると下記の様なエラーが表示されました。

f:id:junichim:20161111164045p:plain

これへの対応としては、読み取り専用の場合は dbOpenSnapshot を指定し、書き込みを行う場合は dbOpenDynaset とオプションに dbSeeChanges を指定しました。

sql - Errors with linked tables and Ms Access ( Run-time error '3622' : dbSeeChanges/Identity column ) - Stack Overflow

DAOプロパティについて --DAO、ADO、SQL & Access フォーラム--

SQL Server の check制約 の内容が不正

SSMA による移行では、Access テーブルに設定してあった入力規則が SQL Server 上のテーブルに対する Check 制約に変換されました。このとき、Access側の記述をそのまま SQL Server 側に当てはめているようで書式が一致しないため、エラーになる場合があります。

具体的には、

like "####"

という4桁の数値という入力規則ですが、 SQL Server 側はこれを認識してくれません。

ということで、これを

like N'[0-9][0-9][0-9][0-9]'

と書き直しました。

DAO 経由でレコードを AddNew で追加しようとする場合、ID(主キー、オートインクリメント)が正しく取得できない

リンクテーブルの接続先がAccessファイルの場合は、AddNewを実行後、update前でも、オートインクリメントのフィールドの値を取得することができました。 でも、SQL Server のリンクテーブルの場合、updateを呼ぶ前だと取得できませんでした(まあ、考えてみれば当たり前ですよね)。

ということで、下記サイトを参考に、いったんupdate実行後、追加したレコードのオートインクリメントフィールドの値を取得するようにしました。

Autonumber value of last inserted row - MS Access / VBA - Stack Overflow

日本語で検索するSQL

フロントエンド側でSQLを組み立ててそのまま実行すると、なぜかうまく結果を取得することができませんでした。 例えば、下記の様な場合です。

Set rs = db.OpenRecordset("select ID from テーブル名 where 名前 = '" & person & "'", dbOpenSnapshot)

SQL Server では文字はUnicodeで扱っているようですが、Access(というよりVBAの開発環境のVBE)がUnicodeに対応していないようです。 幸い、このような処理を行っている箇所は少なかったので、パススルークエリを利用して、SQL Server 側で処理するようにしました。

    Dim query As String
    query = "select id from テーブル名 where カラム名 = N'検索文字列'"

    Set db = CurrentDb
    Set qdf = db.CreateQueryDef("")
    
    qdf.Connect = DbLinkUtil.getConnStringToSQLServer
    qdf.ReturnsRecords = True
    qdf.sql = query
    
    Set rs = qdf.OpenRecordset(, dbOpenSnapshot)
    qdf.Close
    Set qdf = Nothing

これで、得られたレコードセットに対して処理を行いました。

(参考)

当初は、下記リンク先を参考にして、strConvをかますように変更していました。

Set rs = db.OpenRecordset("select ID from テーブル名 where strconv([名前], 64) = '" & StrConv(worker, vbUnicode) & "'", dbOpenSnapshot)

※ 名前フィールドに対するstrconvの64はvbUnicodeのことです

Finding unicode characters in SQL Search

しかし、この方法の場合、場合によっては変換後の文字列に『(』が含まれ、正しいクエリ文字として解釈されないケースがあったため、採用しませんでした。

フォームで新規レコード作成時、規定値が反映されない

Accessファイルへのリンクテーブルを使って、リンク先のテーブルに規定値が設定されている場合は、フォームで新規レコードを作成した際に、規定値が反映されていました。 SSMA により SQL Server へ移行すると、規定値は、default制約の形で反映されます。 しかし、SQL Server へのリンクテーブルだと、フォームで新規レコードを作成した際に、この default制約が反映されません。

これも仕方ないと思うので、フォーム側を修正して、規定値を反映できるようにしました。

最後に

以外と修正箇所が多かったのですが、ここまで修正したところ、エラーをはかずに動くようになりました。

あとは、バックエンドとしてAccessファイルを使っている場合は処理速度的に問題がなかったところが、SQL Server へのリンクテーブルだと問題になるところがいくつかありました。 まあ、構造が変わっているので、仕方ないですね。

これらは SQL server へのアクセスを考慮して、効率的な処理に書き直したり、 SQL Server 側でのユーザー定義関数やストアドプロシージャを使った処理に順次書き直していきました。

一応これで動くようになりました。ふー。 しばらく運用してみて、問題があれば、随時対応していきたいと思います。